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≪宅建試験対策≫連帯債務の絶対的効力7用語だけ覚えよう

宅建民法では「債権」は毎年4問出題されます。

4問中1問は「連帯債務」から出題される可能性もある債権の山場のひとつです。

 

連帯債務は絶対効7パターンだけ覚えよう!

連帯債務の効力は2つの事由に分けられます。

  • 相対的効力:連帯債務者の一人について生じた事由は、他の連帯債務者には影響を及ぼさない
  • 絶対的効力(絶対効):一人について生じた事由が他の連帯債務者に影響を及ぼす

 

連帯債務は原則は相対的に効力を及ぼします。

 

絶対的効力を及ぼすのは例外です。

 

例外である絶対的効力の事由

原則の相対的効力は事由が多すぎるので、例外の絶対的効力の事由を覚えて、覚えた絶対的事由以外はすべて相対的効力と判断しましょう。

 

絶対的効力を及ぼす例外的な事由は下記の7つです。

  • 弁済
  • 更改
  • 混同(相続)
  • 相殺(1番出題されやすい)
  • 免除
  • 時効
  • 請求

 

わかりやすいように例題で解説します。


この7つの事由の例題を下記に統一します。

 

「買主B、C、Dは、売主Aに対して1500万円の連帯債務を負っており、それぞれの負担部分は等しいものとする」

 

ではひとつずつ解説していきます。

 

弁済

 

債務者の一人がが全額返済すると、他の債務者についても債権者に対する債務は消滅します。

 

絶対的効力 弁済の図

 

上の図のようにBが1500万円全額Aに弁済したら、C、Dについても債務が消滅します。

 

Bは、C、Dに対して自己負担部分を引いた金額(各500万円ずつ)求償することができます。

 

更改(こうかい)

 

更改」とは、新たに別の債権を成立させ、既存の債権を消滅させることをいいます。

 

1500万円の債務負担の代わりに、債務者の一人が土地の所有権移転を負担する更改契約をした場合、他の債務者の債務も消滅する

 

絶対的効力 更改の図

 

Bが「B所有の土地を所有権Aに移転をするから、1500万円の債務を消滅する」という契約をAと成立させたため、C、Dについても債務が消滅します。

 

Bは、C、Dに対して自己負担部分を引いた金額(各500万円ずつ)求償することができます。

 

更改=代価弁済と考えたらイメージしやすいですよ。

 

混同(相続)

 

債務者が債権者を相続した場合、相続した債務者が弁済したとみなされ、他の債務者の債務も消滅する。

 

債権者Aが父で、債務者Bが一人息子だったとして、Aが死亡してBが相続した場合です。

 

絶対的効力 混同



Bは、債務と債権を同時に持ったことになり連帯債務は消滅し、C、Dは債務を免れることになります。

 

しかし、Bは、C、Dに対して自己負担部分を引いた金額(各500万円ずつ)求償することができます。

 

相殺(そうさい)

 

連帯債務の絶対効力の中で「相殺」が一番宅建試験に出題されやすいです。

 

相殺」とは、双方が互いに同種の債権を有する場合に、一定の条件(相殺敵状)が備わったときは、一方からの意思表示で双方の債権を対当額で消滅させることをいいます。

 

連帯債務者の一人が債権者に対する反対債権で相殺すると、弁済した場合と同様に他の債務者についての債務は消滅する。

 

絶対的効力の相殺

 

上の図のようにBがAに対して1500万円の債権を有していた場合、BはAに対してBの有する1500万円の債権で連帯債務の1500万円の債務を消滅させることができ、C、Dについても債務が消滅します。

 

しかし、Bは、C、Dに対して自己負担部分を引いた金額(各500万円ずつ)求償することができます

 

もしBがAに対する反対債権を持っているにもかかわらず援用しなければ、他の債務者はBの負担部分500万円についてのみ、Bの反対債権をもって援用することができます。

 

絶対的効力 相殺援用



上の図の場合、BのAに対する反対債権を相殺援用したDはBの負担額の500万円のみ相殺援用することができ、連帯債務の額は1000万円になります。

 

Dが残りの1000万円を弁済した際は、Dの負担部分を引いた500万円をCに求償することができます。

 

免除と時効

免除と時効は効力的には同じです。

 

 

免除

 

債権者が一人の債務者の債務を全額免除すると、その債務者の負担部分について他の債務者の債務が消滅する。

 

 

絶対的効力の免除



上の図のように、AがBの債務を全額免除すると、C,DはBの負担部分について債務を免れるため、連帯債務額が1000万円になります。

 

時効

 

一人の債務者についての債務が時効消滅すると、その債務者の負担部分について他の債務者の債務が消滅する。

 

絶対的効力の時効



上の図のように、AのBに対する債務が時効によって消滅した場合、C,DはBの負担部分について債務を免れるため、連帯債務額が1000万円になります。

 

ここで注意なのは、時効利益の放棄絶対的効力ではありません

 

たとえばBが時効になって債務を免れるという利益があるにもかかわらず「時効利益を放棄します!」と言ったとしても他の連帯債務者には影響は及びません。

 

なので他の連帯債務者がBの時効を援用し、Bの負担部分の債務を消滅させることも可能です。

 

時効について詳しい解説はこちら

請求

 

債権者が連帯債務者の一人に履行の請求すると、他の連帯債務者にも履行の請求したことになります。

 

この場合の請求は、時効中断事由のひとつの請求だと考えてください。

 

なので、下の図のようにAがBに対して履行の請求(時効中断)をした場合、その効果は他の連帯債務者のC,Dにも影響を及ぼしC,Dの債務も時効中断されます。

 

絶対的効力の請求

 

7パターンの用語を覚えれば、連帯債務の問題は得点できる

連帯債務の絶対効力の7パターン(7つの事由)を解説しました。

 

しかし、下記の2つだけ覚えておけば簡単に得点することができます。

 

  • 絶対的効力とは、一人について生じた事由が他の連帯債務者に影響を及ぼす
  • 絶対的効力の事由の「弁済」「更改」「混同」「相殺」「免除」「時効」「請求」の用語を覚える

 

なぜなら、宅建の連帯債務の問題は下記のような問題になります。

 

  1. 債権者Cが、連帯債務者Aに対して代金の支払を請求した場合、その効力は他の連帯債務者であるBにも及ぶ
  2. 債権者Cが、売買契約を解除する意思表示を連帯債務者Aに対してした場合、その効力は他の連帯債務者Bにも及ぶ

 

1番の問題は、「請求した場合」なので絶対効力の事由のひとつで、他の連帯債務者にも効力が及ぶと書いてあるので、正解は「○」です。

 

2番の問題は、「解除」なので絶対効力の事由ではありません。
しかし他の連帯債務者にも効力が及ぶと書いてあるので、正解は「×」です。

 

上記のように、「絶対効力の事由」+「他の連帯債務者にも効力が及ぶか否か」を見ればすぐに正解がわかります。

 

絶対効力の事由の7つ事由の用語を覚えておくだけで、簡単に得点に結びつきます。

 

連帯債務の絶対効力が出たらサービス問題だと思って、絶対効力の事由の7つ事由の用語だけでもしっかり覚えて民法で貴重な1点を取れるようにしましょう!